top of page

こむらがえり

  • 執筆者の写真: 佐々木 茂
    佐々木 茂
  • 6月6日
  • 読了時間: 1分

高齢者の注意点


漢方68番

芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)

こむら返り(足のつり)や筋肉のけいれん、腹痛などに使われる漢方薬で、即効性があることで知られています。


しかし、高齢者に使用する際にはいくつかの注意点があります。


【高齢者への使用での注意点】

1. カリウムの排泄促進による副作用(低カリウム血症)

甘草に含まれるグリチルリチンは、体内のカリウムを減らし、低カリウム血症を引き起こす可能性があります。


高齢者は腎機能が低下していることが多いため、カリウムバランスが崩れやすく、不整脈、筋力低下、倦怠感などの副作用が出やすくなります。


2. 偽アルドステロン症

甘草の長期服用や高用量で起こることがあり、高血圧、むくみ、頭痛、頻尿などの症状が出ることがあります。


高齢者はこの影響を受けやすいため、連用は避け、短期間の使用が原則です。


3. 併用薬との相互作用

利尿薬(特にループ利尿薬やサイアザイド系)と一緒に使うと、カリウムがさらに減少するリスクがあります。


他の甘草含有漢方薬やステロイド剤との併用も要注意です。


4. 心疾患・高血圧・腎疾患がある場合は慎重に

これらの疾患がある場合は、芍薬甘草湯の使用は医師と相談のうえ慎重に行う必要があります。


ree

コメント


bottom of page